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抗酸化物質の摂りかた

ダイエットをこころざしている諸君は、ただカロリーを減らすだけでなく、カラダによい食材を選んで食べるようにしていることと思う。特に最近よく取り上げられている「抗酸化物質」。 老化を防ぎ、がんや生活習慣病を予防し、免疫力を高めるといわれておる。

特に植物に由来するポリフェノールがよく話題になっておるようじゃ。 ポリフェノール人気も結構なことではあるが、抗酸化物質も摂りかたによっては効果が期待できない場合があることを知っていてほしい。 ただ盲目的にこれがいい、あれが効くと言ってやみくもに食べていてもダメなのじゃよ。

ポリフェノールとは、 植物が自分自身を環境から守るために合成した抗酸化物質で、ブルーベリーやブドウ、ナス、黒豆など紫色系の色素アントシアニン、トマトのリコピン、緑茶のカテキン、大豆のイソフラボンなどがよく知られておるの。

ファイトケミカルとも呼ばれることが多い。 わしは酸化ストレスと「闘う」からファイト(fight)かと思うとったが、そうではなかった。 ギリシャ語で「植物」のことを "phyto" と言うんだそうじゃよ(笑)。

さてさて。これら抗酸化物質を含む食品を食べる時の注意じゃ。

1. 皮を剥かない。 むくならうす~くむく。
ヒトが自分たちを紫外線から守る日焼けの色素と同じで、外界から内部を守るためにできた物質なのじゃから、当然皮のごく浅いところにたくさん集まっておるのじゃ。 皮を厚くむいて捨ててしまっては、肝心な有効成分を無駄にすることになる。

2. 切ったら(調理したら)すぐ食べる。
ここんとこを勘違いしている者が多くて嘆かわしいのじゃ。 抗酸化物質は、酸化しにくくする(酸化を遅くする)物質ではない。

抗酸化物質は、それ自身が非常に酸化しやすい物質なのじゃよ。

そして、自分が酸化することによって、その周りにあるフリーラジカル(活性酸素)を還元(無毒化)してしまうのじゃよ。 なんともケナゲじゃのう。

別の言い方をすると、調理したり切ったりするとたちまち色が変わったり、風味が落ちてしまう食品こそが、よく効く抗酸化物質を多く含んでいるということなんじゃ。

じゃから、切ったり調理したりした直後から、抗酸化物質は刻々壊れてゆく。 すぐに食べないと効果が減ってしまうんじゃ。 お茶やコーヒーも、淹れたらすぐに頂くのじゃ。

また、その裏返しじゃが、食べる直前にちょっと「壊す」とよい。 サラダならよくかき混ぜる。 ゴマならちょっと指でつぶしてかける。 トマトなら大きめに切っておいてかぶりつく。 そしてあまり空気に触れないうちに食ってしまうんじゃ。 そうするとそれは、すぐに体の中の悪い活性酸素をお掃除してくれるというわけじゃ。

3. 地場産の見栄えの悪い野菜を食べる
収穫してから時間が経てば、当然その間の環境ストレスで野菜の抗酸化物質は消費されてしまう。 なるべく地元の野菜を食べる事が、良質の抗酸化物質を摂るうえで重要なのじゃ。 また、キズものや曲がり野菜の方が、実は抗酸化物質を多く含んでおる。 成熟する途中で傷ついてしまった実は、そのままでは酸化に弱い。野菜も自分を守るため必死なんじゃよ。


2006-04-19 10:12  nice!(2)  コメント(2)  トラックバック(2) 
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カテキン

胃にはどうなのでしょう?
by カテキン (2006-04-19 22:51) 

仙人ムラカミ

>胃にはどうなのでしょう?
抗酸化物質が本当にその効果を発揮するのは、主に小腸で吸収された後、細胞内のミトコンドリアに到達してからじゃ。

ならば「切ったらすぐ食べる」事などあまり意味がないと思うじゃろうがそうではない。

一緒に食べた食べ物の中にも、カラダに悪さをするものが含まれておるからのぅ(過酸化脂質)。 抗酸化物質を活性化した状態で口に入れる事はそういう点でも意味があるのじゃよ。
by 仙人ムラカミ (2006-04-21 09:22) 

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